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森の木、カスミザクラ

 バラ科の落葉喬木。桜の野生種の一種。ヤマザクラより、やや遅く開花します。葉脈などに軟毛。命名の由来は、遠くから見た花の咲くさまが、霞みのように見えることから。北海道、本州、四国にかけて分布。多くの人々の目には、ヤマザクラもカスミザクラも、同種の花と思われているかも知れません。

 このゴールデンウイークの前半(2013.4.27-29)、テレジアの森は、ことのほかカスミザクラが美しく咲きました。まさに霞みのように谷山の斜面に咲き盛り、その花霞みの様子が微妙に変化しつつ、三日間が過ぎました。二十数年、テレジアの森に通い続け、初めての出会い。数限りない白い花びらが、光の中を風に揺らいで空に踊り、静かな静かな山峡の、風と光と花との交響でした。

 山荘に到着したその日の朝、わたしたちを迎えてくれたカスミザクラの白い花木立。細かな白い花を木立に散りばめ、その名のとおり霞のようにいく本もの花むらが空に広がっていました。そして少し強い風に揺らぎながら、時折花びらを舞わせます。仰ぐ青空には、ぽかりぽかりと白い雲が浮かんでいました。

 山峡に夕ぐれが訪れると、花むらの白さがいよいよ清かにあでやかさを増します。夕闇に浮かびあがるカスミザクラの花明かり。しかし夜となりゆくにつれて次第にその色を失い、ついには闇の中へと紛れます。そして真夜、山荘の外に出て谷に佇めば、ふくらかな月の光に谷はほの白く明るみ、幽玄の色の花木立があえかにあらわれます。

 夜が明け、東の山の端から朝日がのぼる頃、カスミザクラの白い花むらは、微妙な輝きを見せます。低い位置からのぼる太陽の光が、斜め横から白い花むらに差し込みます。わずかにアカネを帯びた光が、ほのか紅差す白い花と、またくれない帯びる若葉と呼応して、カスミザクラの花むら全体に、白地にかすかな黄金の光をかもし出します。朝露に濡れているのか、それは清新な花の輝きです。

 露が乾き初める頃、白い花の木立を、オオルリがよぎりました。朝の日を返した、その瑠璃のつばさのあざやかなこと。一瞬の美しさでした。

谷山の斜面のカスミザクラ。
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白い花むらと雲。
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霞む花むらと、雲湧く青空。
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若葉の中に。
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カスミザクラの下陰の路。
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青空に松の緑、瑪瑙の色の葉桜とミツバツツジ。
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松の緑とカスミザクラの白。
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4.27撮影
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カイ

Author:カイ
奥三河・作手郷の風景を、「テレジアの森」から、お届けします。2010年9月より、娘の生活、生い立ちをとおして、より深い心の風景としての作手郷を紹介します。

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