FC2ブログ

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

森の木、ミツマタ。

 ジンチョウゲ科の落葉低木。中国南部やヒマラヤ地方の原産で、日本では東北地方以西に生育し、西日本の暖地が栽培適地。新枝が三つにわかれるという特徴から、ミツマタの名がつきました。和紙、とくに明治以降は高級紙幣の原料として栽培されていましたが、近年は安価な輸入材の影響で、国内における栽培・生産が激減しています。それにしても一万円札、ミツマタだなんて、ミツマタが急にいとおしくなりますね。

 ミツマタの花を、わたしどもの山に庭木として植栽したのは、十年ほど前のことです。それまでは、実はわたしも妻も、ミツマタの花を知りませんでした。豊田市自宅あたりでは、見たことがなかったのです。2013年現在、注意してみても、自宅付近では見かけません。この時期少し前の豊田辺りでは、サンシュユの黄の花が一般的。反して作手では、ミツマタの花がごくふつうに庭木の花として、見られます。

 ミツマタは、なんといっても、その花の可愛らしさが特徴です。小さなラッパ状の黄色な花を集め、その花の集まりが点々といくつも枝に垂れる可憐さは、わたしが老いたせいなのか、とりわけけ愛らしく感じられます。くわえてその香り。漢名は結香、黄瑞香。読みは分かりませんが。その文字の記すとおり、ひきしまった芳しい微妙な香りを放っています。

 万葉集に詠まれるサキクサは、このミツマタであるとの説があります。その正否は別として、心情としては頷かされます。山上憶良の亡き子を偲ぶ長歌(5-904)の一節、「 父母(ちちはは)も うへは なさかり さきくさの 中にを寝むと……」。お父さん、お母さん、そばを離れないで、サキクサのように、ふたりの間に眠るから……。この挽歌にうたわれる子どもの心情と、ミツマタの花の愛らしさが呼応しているようにさえ思われます。

※ 黄の色の 小花もひらく ミツマタの 灰みおびたる 蕾もやさし
※ 不思議なる 明るさをもつ 青空と かなしみ仰ぐ 今日の青空
※ 歌声の ほそくやさしく 降るごとく 青き空あり わが山峡に

ミツマタの花。
13032403.jpg

アップ。
13032404.jpg

テレジアの苑では、春到来の花。
13032405.jpg

3.24撮影
スポンサーサイト

comment

管理者にだけメッセージを送る

プロフィール

カイ

Author:カイ
奥三河・作手郷の風景を、「テレジアの森」から、お届けします。2010年9月より、娘の生活、生い立ちをとおして、より深い心の風景としての作手郷を紹介します。

最近の記事
最近のコメント
最近のトラックバック
月別アーカイブ
カテゴリー
ブログ内検索
RSSフィード
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QRコード
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。