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夢の入り口

 歌における先生のその時の夢が、美しく象徴的であるに反し、わたしの見た夢は、いまのわたしの生活そのものが反映しているのでしょう、実にかっこうの悪いものでした。変な笑い話のような夢でもあります。気楽にお読みください。

 その日の未明、小用から戻り再び寝ようとしたら、いきなり部屋がぐるりと回転する激しい眩暈におそわれました。横になっても治まりません。吐き気もします。眠るどころではないと、布団の中で苦しんでいるうちに、いつしか夢の世界に入っていました。

 短歌会にゆくところでした。50首持参が条件で、歌を書きとめた用紙を胸に、片手にバッグか何かを持ち、わたしは意気込んで会場をめざしていました。ところがその会場が見つからないのです。うす暗く寂しい駅の構内のようなところを、わたしはさまよっています。

 焦りつつ行き、ふと見れば、また別の短歌会の会場がありました。とても明るい光の中、みなさんが前方を向いているその背姿が見えました。またこの短歌会には、1首持参と夢の中の意識にあります。1首じゃない、わたしは50首なんだ。その場をあとにして、わたしはさらに寂しい構内をさまよいました。

 さまよう夢の時間は、長かったと思います。断片的に覚えているシーンもありますが、そのほとんどが、広大な駅の構内のような寂しい建築物の中をさまようシーンです。もっともその場面の詳細を覚えているわけでもなく、ただ漠々とした感覚に、夢の時は過ぎます。

 ……疲れました。続きは次回にします。

季節はずれの、アジサイ。
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タンナサワフタギの紅葉と、ヤマイモの黄葉。
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季節はずれの、マツムシソウ。
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石組の間の、ツワブキ。
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季節はずれの、タツナミソウ。春の花がもみじの中に。
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10.27撮影
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彼岸此岸の夢

■ 川の中の岩に立ち われを呼びし叔父が 「ああセイコちゃんは 渉れないんだね」 と言ひき夢にて (浦田整子歌集より)

 これが短歌なのかと思うくらいの破調です。分かりやすく空白の区切りをつけましたが、原作にはありません。わたしの短歌の師である方の作品です。これだけの破調であるにかかわらず、不思議に人の心を惹きつけます。女性らしい言葉ののびやかさと情景設定です。

 実はこの歌、先生が重い病にかかり、生死の境をさまよったときの歌です。わたしは先生から、直接その話を聞きました。こんなこともあるんですよ、というふうに、笑いながら語ってくれました。すでに老いた先生にたいしわたしはまだ若く、はぁ、そんなこともあるんですか、というくらいにやはり笑いながら軽く受け止めました。

 歌の中の「叔父」とは、先生の生涯を通して一番の理解者であったとのことです。そのすでに亡くなっている叔父さんが、彼岸此岸の川の中の岩に立ち、セイコちゃんはまだこちら来られないよ、と生死の境をさまよっていた先生の夢の中で呼びかけたというのです。はっとして先生は夢から覚め、一命を取り留めたそうです。

 その話を聞いてから、三十年余が過ぎ、わたしも年をとりました。そうしてついこの間、先生と同じ体験をしたのです。10月22日の未明、作手の山荘に泊っている時のことでした。……続きは、次回にします。

これから買い物です。
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坂を下ります。
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坂を下り、東の山を。
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色づき始めた山。
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雲ひとつない青空でした。
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10.21撮影

星の空

 職を退いて一年余が過ぎ、日々の生活スタイルがようやく定まってきました。作手には、特に用事もなく天気さえ良ければ、土曜の朝から出かけ月曜の朝に帰るのが常となりました。山の管理作業も、従来よりは手をかけられるのですが、いくらでも為すべきことはあり、日中は暇だということがありません。

 二晩を山荘で過ごすようになり、テレビもないので、夜の娯楽がありません。夕食を食べて早々に寝ます。わたしは酔いにまかせられるのてすが、妻と娘にしてみれば、長い夜になります。ただ山荘の造りがログですので、合わせて周りが森ということもあり、それらが眠りに誘う効果もあるようです。みんな比較的よく眠ります。

 仮に働いていたら、見られない夜空を、今回は見ることができました。土曜の夜から日曜にかけて曇りでしたので、星空を見ることはあきらめていました。ところが月曜の夜明け前、午前三時前後に、星の空を見たのです。小用に起きた妻がわたしを呼び起こしました。夜、起きたら夜空をちょっと見る習慣が、わたしたちにはあります。夜の娯楽がないので、それが一番の楽しみです。

 星の空を歌に詠みました。

精緻なる 論理想わせ 真夜の星 谷をつつみて 煌きわたる
わが真上 ひときわ潤み 輝ける 大き星在り 峡の夜空に
精緻なる 論理夜空に 在るごとく わが山峡の 星座きらめく
星たちの 潤み煌く 真夜の空 わが山峡に 妻と仰ぎ居り
真夜の星 潤み煌く 峡の空 老いにし妻と 吾と仰ぎ居ぬ
山峡を おおい煌く 星空の この荘厳の 中に吾ら在り

 散文で表現したかったのですが、歌に劣らない感動を書くことは、とても難しい気がして断念しました。 

石垣のツワブキ。
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キミノガマズミ。
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リンドウ。今年はほぼ全滅。花が咲いたのはここだけ。
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野菊。
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コウヤボウキ。今年の花は、小ぶりです。
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10.14撮影

三ヶ月ぶり

 およそ三ヶ月ぶりの更新になります。この間、こんな夢ばかり見て苦しみました。

■死の淵にやがては沈むわが身かと幻覚に見る青き野の百合

 秋になり、命の息吹が、なんとか戻ったようです。

スズランの赤い実。
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木漏れ日の加奈さん。
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木漏れ日の笑顔。
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笑顔、ちょっと横に。
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木立の色づきの上の半月。でも、写真では見えません。
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コバノガマズミ。
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胃ろうの母に、山の実を、これは妻の心。
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10.7撮影
プロフィール

カイ

Author:カイ
奥三河・作手郷の風景を、「テレジアの森」から、お届けします。2010年9月より、娘の生活、生い立ちをとおして、より深い心の風景としての作手郷を紹介します。

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