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草刈り機

 作手のあちらこちらでも、草刈り風景が見られる季節となりました。主に田の畦草とその周辺の路の草、山裾の草などです。水田に雑草がはびこらないよう、草の種が飛ばないよう、周辺の草刈りは稲作作業に欠かせません。

 感心するのは、その刈りかたの丁寧さです。実にすっきりとした具合に仕上げ、中には、まるで定規でも当てているのかと思うくらいに刈り込んでいる場所もあります。以前は草刈りコンテストがあり、その美観を地区ごとに競っていたほどです。

 わたしどもの山、テレジアの苑においても、すでに草刈りの季節に入りました。こちらは実生活とは直接関わりのない草刈りです。植生を守り、山を荒らさないというだけの草刈りです。なので村の人には少々気がひけますが、加奈さんを監督に、妻共々楽しんで作業をしています。舗装路の両端の草も刈りますので、散歩をする地元の人から、時折声をかけていただくのも、励みになります。

 実は、新しい草刈り機を購入しました。先々週の土曜に、作手の農機具センターで受け取りました。従来の草刈り機の混合油がもれるようになったのです。もう二十数年も、使用している機械です。今まで何度か修理に出しました。たとえ今回の修理で直ったとしても、もうそんなには長く使用できないと、判断したのです。

 できるだけ軽い草刈り機を希望しました。古い機械が、老いた身にだんだんと重く感じるようになっていたのです。またホームセンターなどで、もっと値の安いものもあるのですが、作手との良い関わりを保つためには、やはり作手の農協を通したいとの思いがありました。

 新品の草刈り機は、思いのほか軽く、それだけで嬉しくなり、さっそく山荘のめぐりの草を刈ってみました。今回購入したのは、両手ハンドル式。もう一台あるものは片手ハンドル式。どちらもこれを機会に、回転刃を小さなものにしました。それだけ、軽くなるからです。わたしたちの体が動かなくなるまで、これからも草刈り作業が続きます。

お父さんの麦わら帽をかむって。これって、外出用です。
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フランス菊の咲き連なる路。
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西洋オダマキにセセリチョウ。
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咲き盛る西洋シャクナゲ。
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花の蘂に寄るミツバチ。
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5.27撮影
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金環日食

 ブログテーマは他に決めていたのに、思いを変え結局は金環日食にしました。およそ千年ぶりの天体ショーです。小一時間ほどのひとときでしたが、さすがに魅せられました。最近は土曜から月曜の朝まで、家族三人山荘で過ごします。それで金環日食は、二十一日の月曜の朝、わたしたちの山峡で見ることになりました。

 朝七時少し前からの天体ショーです。あいにく東南の空に雲が覆い、日食が見られるか否か心配をしたのですが、七時を過ぎる頃には雲が切れ始め、UVカットのシートを透かして日食を観測しました。妻共々朝の山峡に立ち、年甲斐もなく喜びの声を上げ、目を痛めぬよう計りながら、黒いシートを透かしました。

 日食の様子や推移の画像は、さまざまにネット上で公開されています。なので、いまここで私がとりあげることもありません。ただその時の、わたしどもの山、テレジアの谷から見た日食の様子を簡単に記します。わたし個人の感覚なので、誤認識があるのかも知れません。シートを透かし見る月の影が、一定した動きではなかったのです。

 最初は下弦の形に日食が見えました。そののち雲が立ちこめ、しばらくして雲が切れたとき、黒い月の影が抜けるように日輪が見えたのです。もう金環は終わったのか、そう思いながら、雲の晴れ間をねらい尚もシートを透かし見ると、やがて小さな丸い月の黒い点が日輪のまん中に見えました。あれが金環日食? 金環とは言い得ない黒い小さな月の影です。でも妻は妻で、金のリングができていると、大喜び。

 日食から目をそらしあたりを見ると、谷の若葉の明るさが、不思議な暗さを帯びています。日が差しているにもかかわらず、いつもなら若葉に踊るはずの光がくすみ、輝きがありません。ふり返りふと足元を見ると、わたしの影がうっすらと、草芝の上に落ちていました。よく見ると、二重三重にぼやけています。若葉の谷全体が異様な暗さに包まれていました。

 不思議な気分で、ふたたびシートを透かし、そうしてついに金のリングを見ました。月の黒い影が、日輪すれすれに大きくなり、たしかに金のリングをつくったのです。黒いシートで透かし見る金のリングは、これまた幻想的な色彩です。シートの闇の中に、朱の色の雲がたなびき、そして雲の間の青空は黒。白金のリングには仄かに茜が差し、その真ん中に黒く丸い月影。

 日の差す若葉の谷の不思議な暗さと、シートを透かし見る空の幻想的光景。まさに千年に一度と言ってよい体験でした。

入り口の、石とテッセン・フランス菊・フキノトウ
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これから買い物です。外出大好き加奈さんです。
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買い物の帰り、庄の沢に寄りました。
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なんだか、松を見上げていました。
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ポーズと言ったら、こんなふうにしました。
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5.20撮影

なんと素晴らしきこの世界

 妻が笑って言いました。いつもゆく農協のお姉さんが、「なんて朝の寒いこと、いったいどうなってんの」とぼやいたというのです。もう十年来の顔なじみの、実に気っぷの良い女性で、少々の寒さくらいではビクともしない美人お姉さんです。そのお姉さんがそんなことを言うなんて、ここ作手においても、たしかに気候が変です。

 この朝晩の寒さのせいなのか、日中は天気のとても良い週末でした。テレジアの谷は、若葉というより、もう新緑です。光がまぶしいくらいに山峡にふり注ぎ、エメラルドグリーンの巨大な宝玉の中にいるおもむきです。折々風が吹くと、その緑の硬質のかがやきが揺らぎ、まるで妙なる無音の楽を奏でているようにも感じられます。

 森の緑のなかには、赤い花、白い花、黄の花が美しく咲いています。まず目に立つのは、山荘手前の湿地のレンゲツツジ。オレンジの大輪の花を咲かせ、湿地の中に若く小さな群落をなしています。対照的なのが、コバノガマズミの白い清楚な花です。森のあちらこちらに咲き、まぶしいくらいの新緑の輝きの中で、はっとする清らかさを漂わせます。さらに足もとには、キンランの黄の色。この春は花の玉も多く、膝にも届かない丈なのに、女王然とした立ち姿です。

 自然豊かなテレジアの苑。若葉輝き、花々が咲き、羽虫が飛び交い、蜂が飛び交い、鳥が飛び交い、真っ青な空があり、私たちちっぽけな人間が居て、なんと素晴らしきこの世界。ルイ・アームストロングの歌(What a Wonderful World)ではありませんが、あなたに、私たち家族に、めぐりの自然の美しさに、祝福あらんことを。

赤紫のツツジ。
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緋色のツツジ。
手前の蕾は、ホソバシャクナゲ。
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キンラン、名の通りの色。
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清楚な白い花のコバノガマズミ。
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5.13撮影

遊んで遊んで

 すみません。ひと休みさせていただきます。連休後半、遊んで遊んで、疲れ果ててしまいました。テレジアの谷にあふれる光と、若葉のかがやきのせいです。

山荘手前の舗装路です。
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コナラの銀鼠。
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トラップのオオスズメバチ。
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オオスズメバチの獰猛な顔。
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テレジアの山の若葉。
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散り方のミツバツツジ。
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夜はお灸です。
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5.4撮影

狂っている

 連休前半の初日、名古屋市では28.5度、翌日は27度という天気でした。作手郷もほぼこれに準じ、若葉の季節には不似合いな蒸し暑さでした。30日は一日中どんよりとした曇り空。雨でなかった分、とりあえず行楽日よりではありました。

 テレジアの苑では、山桜が飴色の葉桜となり、かわりにカスミザクラが白い清楚な花を咲かせています。盛りはミツバツツジの明るい紅むらさき。山の斜面の所々に小群落をなしています。そして山全体を見れば、淡く霞んだ若葉萌えの色。

 一年でもっとも華やかな黄金の季節、とこのように過去は表現してきたのですが、しかしことしはなぜか生彩がありません。妻の言葉によれば、これだけ花に満ちているのに、山に勢いが無いというのです。わたしも同感です。例年ならば、地の底から立ち上るような命の息吹が、ことしは感じられません

 この時期、いつも咲く花に、異変がありました。まずカヤラン。着床した木の枝から可憐な黄色の花を垂らすのですが、これが全滅。次ぎにヒメハギ。山路をゆく足もとに踏みつけるほどに咲くはずの花が、これも全滅。そしてフモトスミレ。山路の其処此処に小群落をなしていたのが、これもほぼ全滅。わずかにまばらに咲く花は、小さく細く栄養失調状態を思わせます。咲く時期が遅れているだけなのか、それとも絶滅の前兆なのか、とても不安になります。

 不安に思う理由は、去年から続いている気候の狂いです。近くは、今年二月の異常な寒さ。つづく寒暖の差の激しさ。すっきりした日の少なさ。空気の淀みなどです。たとえば28日は異常な暑さの晴れの天気でしたが、山峡の空気に透明感がなく、確かに青い空と若葉の山なのですが、光が妙にまぶしくどこか濁っていて、山の木草に光が注ぐというより、注ぐ前に光が空中分解しているという感じです。こうした光の照り方は、いままでに経験がありません。

 望みは、寒さのせいで花の時期がずれただけだと思いたいのですが、九割がた、なにかが狂っていると、わたしは感じます。もっともわたしもその中のひとり。心身がほとんど惚けかけています。連日のニュースでは、悲惨な交通事故の報道が続きます。ぼんやり運転のせいで、何人もの死傷者が出ています。ニッポン社会の人間自体が、狂いかけているようです。

天候と、写真が下手なせいもあり、色にあざやかさがありません。
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これもいまいち、の印象です。実際はもう少し晴れやかです。
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こちらはビンボケ。奥の鍋では、タケノコを湯がいています。
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翌早朝の山峡。靄が垂れ込め、実景に近いです。
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湿地の靄。
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同湿地の靄と濡れた舗装路。
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西の山荘へとつづく靄。
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4.28-29撮影

プロフィール

カイ

Author:カイ
奥三河・作手郷の風景を、「テレジアの森」から、お届けします。2010年9月より、娘の生活、生い立ちをとおして、より深い心の風景としての作手郷を紹介します。

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