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チェンソーの目立て

 22日の土曜は雨。予定していた「チェンソーの目立て講習会」に参加しました。場所は旧足助町の森林組合。例によって家族三人で出かけました。十時から十二時半まで。最初の小一時間は室内にて座学。その後は外に出て、各自持ち寄ったチェンソーを点検しながらの講習でした。その頃にはさいわいに、雨も止んで曇り空。

 参加者は二十名。実は同講習会には、三四年ほど前にも参加しています。場所は違いましたが、講師の方は同一人物。分かりやすい説明で、その時は理解したつもりでしたが、いざ実際に自分でチェンソーを目立てして使用してみると、どうもうまくいきません。丸太がゆがんで切れたり、熱を持ち煙をだしたり。そこで再度の受講となりました。

 たかがチェンソーの目立てとはいえ、実は結構難しいのです。まず、刃ごとに丸ヤスリの種類がちがいます。そこで自分のチェンソーがどのタイプかを知らなければなりません。さらにそのタイプにより、刃にあてるさいの丸ヤスリの角度が異なります。しかも正確にあてるには、繊細な手さばきを要します。思考が混乱するくらいです。

 こんな具合ですから、わたしたち素人にしてみれば、目立て上手になることなど、ほんとうはおぼつかないのではないかと思います。それでもわたしたちが受講をするのは、下手は下手なりの向上心があるからなのでしょう。参加者は、すべて高年齢者。気持ちの余裕があればこその、ささやかな勉学心です。

 さて前半の室内での座学が済むと、外に出ての実地講習となります。講師の方を中にみんなで輪をつくり、各自持ち寄ったチェンソーを点検整備しながら、講師と受講者みなさんとの楽しいやりとりが続きます。これがけっこう面白いのです。仕事上での真剣な講習と違い、みなさん、どこか間が抜けています。これが楽しくて、わたしの妻も娘も一緒に見学をします。うんうんと頷いたり、大笑いをしたり。

 前回の講習はとりわけ滑稽でした。みなさんが持ち寄ったチェンソーは、ほとんどが年代物。古くてはたして使用可能なのかと思うくらいの鉄の固まり。混合油の代わりに麦茶を、チェーンオイルの代わりにサラダオイルを入れてきたり、嘘のようなほんとうの話です。中には、爺さんが使ってたらしいと話す、けっこうなお年寄りもいました。みなさん、ほんとうにチェンソーを使う気があるのか知らん、と思ったほどです。

 今回はそれに比べると、ずいぶんとまともな参加者でした。持ち寄ったチェンソーもそれなりに使用をしている感じです。中には新品のものもありました。女性の参加者も二人ありました。小型のチェンソーが多く、庭木の手入れなどに使用しているのではないかと見受けました。年齢的には、定年退職をした団塊の世代が多く、小さな講習会にも、時代の流れを感じさせられました。

二十年来使用のチェンソー。こうして見ると愛着が湧いてきますね。
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先週末、テレジアの山でセンブリ・竜胆などを採り、
豊田の自宅の小鉢に寄せ植えました。以下は、その花がひらいた様子です。
向かって右がセンブリ、左二本がフユノハナワラビ。
右手前がヒメヤブラン、小鉢全体のマルチ(土覆い)はミズゴケ。
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リンドウ。いったん刈り払ったあとに茎を伸ばしたものです。
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作手郷とテレジアの苑

 紅葉の季節に入るこの時期、しだいにその違いが明らかになる風景があります。作手の里で一般的に見られる景色と、わたしどもの山との違いです。

 作手の山のほとんどが植林山です。自然愛好会会員のKさんによると、どこまで行っても黒い山。またOさんによれば、森林砂漠。一般的に見られる作手の山で、作手本来の豊かな植生を味わうことは、困難です。

 反して、テレジアの森は雑木の山です。標高差が五十メートルほどあり、また湿地もあり、加えて南にひらけた谷地になっていますので、作手郷が本来有している多様な植生が見られます。

 テレジアの苑と森の複雑さ、多様さをあらわすことは容易ではありません。心惹かれる木草のさまざまを毎週メモしているのですが、その一部分をメモしているだけで、一時間がすぐに過ぎてしまいます。

 もちろん、植生だけに心惹かれるわけではありません。虫や鳥の世界があります。季節季節の空のおもむき、風のおもむき。水の流れ。またそれらがもたらす音の交響。木草の手ざわり。香り。ときには時空を超えた想念に、心をゆだねることもあります。

典型的な作手風景です。田んぼ、植林山、空。
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植林山を背景に、ビニールハウス、農家。作手風景の典型です。
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田んぼに、ススキの原に、植林山。これもまた……。
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以下、テレジアの苑。雑木の色づき。これが本来の作手郷の植生です。
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コムラサキ。これは植えたもの、自生ではヤブムラサキが一般的。
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リンドウ。花が重くて、地に倒れ込んで咲いています。
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草もみじ脇の、リンドウ一輪。
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野菊。ありふれた花ですが、わたしは好きです。
夏草を刈るさいにも、これらの群落は刈り残します。
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センブリ。
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カシワバハグマ。
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ガマズミ。
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コマユミの色づき。
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ウメモドキ。テレジアの森のそこ此処に、実をびっしりと付けています。
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コバノガマズミ。
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サルトリイバラ。
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以上、2011.10.17撮影

色づきはじめた山

 三連休の週末は、秋らしいさわやかな天候に恵まれました。作手の里もさぞ行楽の人たちでいっぱいだろうと思いきや、出会う車も少なく、「道の駅」の駐車場では車もバイクも、いつもの週末より半分くらいの状況でした。おそらく、各地でのイベントに行楽客が分散したのではないかと思います。

 テレジアの苑が、明るく色づきはじめています。入り口付近の湿地には、紅を差したサワシロギクにマアザミ、そして白く清楚なウメバチソウ。あたりの野路にはツルリンドウの花。ナツハゼの黒実に錆色の紅葉。垣根代わりのキンモクセイの大樹には香り豊かな花がびっしりとつきました。

 苑に入れば、コムラサキのつぶら実。藍の色を含んだタンナサワフタギの黒実。あちらこちらに、ウメモドキの真っ赤な実。その他ガマズミ、キミノガマズミ、スズランの実など。足もとには、野菊の小群落がそこ、ここに。山桜の葉が半ば紅葉しています。コシアブラなどの葉のみどりも、かすかに黄味を帯びてきました。

 テレジアの苑、森には、こんなにも美しさに満ちています。澄み渡る青空。山峡は秋のひかりをたたえ、山全体の印象は、明るく淡いみどりに、オレンジ・朱・黄の色が入り混じり、あたかも広大な点描画を見るおもむきです。こうした美しさに満ちた幸せを、写真に収められないのが、残念です。

 もちろん、どの木草もが完璧な美しさを保っているわけではありません。ひとつひとつを見れば、どの木草もむしろ傷みをかかえています。たとえばニシキギ。まばらに実をつけていますが、葉っぱが皆無です。この夏、虫害に全滅しました。また半ば色づいた山桜の葉は、この夏の暑さに焼け枯れた部分が、まだらに穴あき状態となっています。

 異常気象が常態化しつつあるこの頃です。それぞれの木草が、それぞれの傷みをかかえています。それでもやはり山全体として見れば、そうした傷みをも包み込んだ美しさがあります。テレジアの苑と森は、まだまだ、自然がゆたかです。この豊かさに包まれている時、わたしは幸福感の極みに生きているようにさえ感じます。

柿の葉陰で。
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キンモクセイをバックに。
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大樹といってもよいのですが、下手な写真では表現できません。
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山の色の感じ。切りかけの木などもそのまま。写真表現としては失格でしょう。
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以上、2011.10.8撮影

翌、朝靄の山。これも実景には遠い感じです。もっと明るく鮮やかにそして深いのです。
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2011.10.9撮影

なんとか気が戻りました。

 ひと月以上、ブログの記事更新を怠りました。本も読まずに過ごしました。まして文章を書くことなど、ひと文字すら、記し得ませんでした。生活自体は、ごく普通に送っていました。たた能動的に、または積極的になにかをしようという気がまったく起こらなかったのです。原因は分かりません。

 脱力感、無気力感、……、なんと表現したらよいのか。気が抜ける、といったら一番近い感覚かな、と思います。あるいは生きる目標を失ってしまった感覚にも、似ています。また思考する能力が抜け落ちてしまった感覚にも、似ています。たった数文字を書くことすら、実はたいへんなエネルギーを要する行為だと知りました。

 気。広辞苑の二項目に、「生命の原動力となる勢い」とあります。まったくその通りで、能動的に生きるエネルギーが失われてしまいました。おもしろい現象にも気づきました。本も読まず、パソコンに向かうことすらなかったのですが、その分テレビをだらしなく見る時間が増えました。面白くも感じないのに、なんとなくテレビに向かうのです。

 こんな空疎な日々でしたが、作手の山に居る時だけは、心が癒されるというか、なにかあたたかなものに包まれているような、ほっとした気持ちで過ごすことができました。秋の草花、色づく木の実・草の実に、心がわくわくします。草もみじがはじまりました。やがて木立のもみじへと季節は移ります。

山全体が色づきはじめました。
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オトコヨウゾメの優雅な朱実。
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山荘手前の舗装路から、午後の西空を撮しました。雲その一。
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雲その二。
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雲その三。
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雲その四。
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夕暮れ近く。
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以上、2011.10.1撮影
プロフィール

カイ

Author:カイ
奥三河・作手郷の風景を、「テレジアの森」から、お届けします。2010年9月より、娘の生活、生い立ちをとおして、より深い心の風景としての作手郷を紹介します。

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