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恩人を山荘に招待

 先週末は、渡辺さんを山荘に招待。常滑のお宅まで、送り迎えをしました。彼女は、妻の従姉にあたります。八十歳に近い高齢の彼女ですが、今も女傑といってよいくらい元気で、眠っていない限りは豪快に語り続け、全身言葉のかたまりといった感があります。若い頃は柔道、空手などに明け暮れ、男性にまさる荷を負って登山をしていたほどです。

 いつかご招待をと、思っていたのですが、互いのいろんな事情のため、なかなか実現しませんでした。今回やっとお連れすることができ、わたし自身の心の荷が、ほっと軽くなったような気がしています。心配していた雨も前日にあがり、土日は絶好の行楽日より。山での二日間を、充分楽しんでいただきました。

 彼女は、わたしたちにとっては、恩人になります。山を購入するさい、実は彼女から大金を借りたのです。よほどの信頼関係があったとしても、かなり躊躇するほどの金額でした。仮にわたしが貸す側の立場であったとしたら、とてもできなかった金額です。それをなんのわだかまりも見せず、あっけらかんとした調子で引き受けてくれたのです。

 彼女の存在がなかったら、山を買うことはできませんでした。わたしたち夫婦も、一生懸命にはたらき、五年ほどかけなんとか返済することができました。また山荘を建てたさいには、彼女から冷蔵庫、洗濯機、掃除機、暖房ヒーターをプレゼントされました。渡辺さんのご恩は、決して忘れてはなりません。時々、これら二十年前のことを、わたしは思い返しています。

 花の山をご案内し、ワラビを摘んだり、妻に娘に彼女と、春のうららかな光のなかを歩みました。


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母の花見

 17日土曜日の夕方、オオタ屋さんに行き、黒瀬地区の春祭りに、地酒を一升届けるように頼んで来ました。まだ母が元気な頃、山荘に一時期住んでいたため、それ以来、地元の人たちと交流を持つようになりました。偶然、オオタ屋さんで酒を飲んでいた老人が母のことを知っていて、なつかしい話を聞くことができました。その母も、今は胃ろうの身。妹家族がめんどうを看ています。

 18日は、妹と姪のはるかさんに連れられ、母が山荘にやってきました。何年ぶりかです。胃ろうで車椅子生活の母なので、こんな機会はめったにありません。春らしく暖かな気候で、山荘のある山は桜の花が満開の、最高の花見日よりでした。
 母の車椅子を押し、山の一部をめぐりました。桜はなんといっても、まずヤエベニシダレが見事です。次ぎに種は分かりませんが、サトザクラの一種。さらにシダレが二本。これらは母と、今は亡き父とが苗木を買い、植えたものです。二十年経て見上げるほどになりました。「お母さんたちが植えた桜だよ」と言いましたら、話すことができない母は、分かったのか分からないのか、じーっと視線を送っていました。

 母を山荘に戻し、妹を山に案内しました。ヤマザクラ、カスミザクラなど自生の木や花、あるいは植えた木草を説明。携帯で写真をしきりに撮っていました。植物の名もそこそこに知っていて、ああ妹も歳なんだなあと、妙な感慨。年齢を重ねるごとに、自然のさまざまに興味がわくのでしょうか。

 山荘で、母の胃ろう処置。その間、わたしたちは昼食。窓からシダレザクラの匂うばかりの花を間近に見ながら、楽しい語らいのひととき。午後からは、妹とはるかさんは、折りたたみ式の自転車を取り出し、庄の沢湿地にサイクリング。

 帰り際、母が押し花にするというので、妻、妹、はるかさんとで花を摘みました。黄の花、白い花、赤い花。小箱にいっぱい摘みました。みんな楽しそうに摘んでいる様子に、わたしにはとてもできないことだなと、思いました。一時期、わたしは徹底的に親を憎んだことがあり、わたしと親のあいだには、埋めがたい心の溝があります。そうした心の溝を補ってくれる彼女たちに、心の中で感謝しています。


老い爛漫の出会い

 11日の日曜日は、自宅の在る豊田市自治区の環境美化の日。そのため作手行きは、土曜の日帰りにしました。実は、日頃の度の過ぎたアルコールのせいなのか、体調が悪く気乗りがしなかったのですが、天候が良かったのでとにかく出かけることにしました。いつもそうなのですが、行く前にはあまり期待することなく出かけるのに、必ずといっていいくらい新しい感動があります。今回は、いろんな人と思いがけなく出会えました。

 その一。「しもやまの里」に立ち寄ったさい。なんとなんとヤマカワさんご夫婦と息子さんにばったり。息子さんは、わたしの娘と同じ豊田市内のデイサービスを利用しています。わたしたちと同様、休日にはできるだけ親子でどこかに出かけるそうです。心身不自由な子をかかえた親ごさんに、多く共通した休日ドライブです。奥三河方面にもよく出かけるとのこと。いつかわたしたちの山にもとお誘いし、別れました。

 その二。和合の里の花屋さんに寄ろうとして山道を走っていたら、実に見事に咲き盛るミツバツツジに出会いました。棚田の向こうの山の斜面に、小山をなすほどこんもりと咲いています。あまりの見事さに妻と車を降り、犬を連れて散歩している老人に尋ねてみました。老人によれば、こどもの頃からすでにあの大きさだったとのこと。むしろ老木化して小さくなったようだとも。昔はそのツツジが咲くのを合図に、田仕事を始めたそうです。話を聞いていると、「わしは今年で九十だけれど」、という言葉に妻とともに再度びっくり。かくしゃくとしていて言葉もはっきり。七十代くらいにしか見えません。まじまじとその老人の温顔を見つめ、どうしたらこのように老いることができるのかと、人間のすばらしささえ、思いました。さて計算上ツツジの樹齢は、百年はゆうに越えます。そんなツツジは今まで見たことがありません。ツツジと老人。なんといってもこの出会いは、今回のハイライトでした。

 その三。三河湖の「民宿やまびこ」で大ぶりのミツバツツジを見かけ、車を止めました。そのさいに、六十代と思われる男性に道を聞かれました。新城から作手に抜け、これからの観光スポットとして、どこが良いかというのです。蓬莱、足助にはもう何度も足を運んでいるとのこと。地図を手に、あれやこれやと話をし、足助のカタクリのことも。いろんな場所を見巡っている口ぶりに、ついでにミツバツツジのことを尋ねて見ました。「やまびこ」のツツジを示し、近くであのような古木は知りませんかと聞くと、男性曰く。ツツジってなに? 花の違いは桜くらいしか分からない、とあっけらかんとした返事。これには唖然としました。じゃあこの男性、蓬莱や足助をめぐって何をみているんだろう。人の良さそうなその男性の顔を見ていたら、つい吹き出してしまいました。世の中、実にさまざまな人が居るものです。

 その四。昼頃訪れた岩波のしだれ桜は、もう散りがたになっていました。寺を背に腰を下ろしている老人が三人いました。じいさんを中にばあさんがふたり、しだれ桜の花影に。まるで仲良し小学生の三人が居るようです。話しかけると、地元の人らしく、しだれ桜について、いろんな話を聞かせてくれました。古木に見えるけれど、せいぜい百数十年の樹齢。何十年か前まではほったらかしで、蔓にからまれて花が窒息していたとのこと。ある年ある人がその蔓を取り除いたところ、その春は最高の花盛り。以来見事な花をつけるようになったそうです。でも根回りにアスファルトが張られてからは、花に勢いがなくなったとのこと。さらに今は、キツツキが樹木のあちこちに穴を開けていて、いずれ枯れるだろう、と言います。愛着があるのやら無いのやら、淡々とした話しぶり。寺としだれ桜と老人と、なんとものんびりとした春うららなふんいきでした。

いきなり冬なみの寒さ

 昨日6日(火)は蒸し暑さすら感じたほどなのに、今日6日(水)はなんとも寒い風が吹きまくりました。昨日は岡崎、今日は名古屋への配達業務で、しっかりと桜花見を堪能。やや散りがたになっていましたが、ところによっては、見事なまでの桜並木に出会いました。都市部には、やはりソメイヨシノが似合うようです。
 さて、以下は先週末の作手の様子。

 寒暖の差の、激しい日が続きました。特に3日の土曜日は、作手特有の寒風が吹き荒れました。農協に立ち寄り、買い物。その後、妻がツクシとメダカを採りたいというので、城山へ。妻が採っている間、わたしはひさしぶりに城山にのぼりました。樹齢百年を超す木々を見て回り、あらためて城山の魅力を思いました。いつか城山を、短歌連作に詠んでみたいものです。ツクシはほほけ、メダカは残念ながらとれませんでした。

 さて山荘についたものの、寒さのためとても外に出て作業をする気にならず、もっぱら昼寝と読書で過ごしました。午後の三時からは理髪にでかけ、良い時間つぶしになりました。四時半頃帰り、山めぐり。ヒュウガミズキとあちらこちらの水仙が盛り。桜の花芽はまだまだ固そう。シロモジが咲き始めています。がっかりしたのは、タムシバの花が、寒さのせいで、萎えてしまっていたこと。白い清楚な花とかぐわしい香り、来年に期待したいものです。夜は妻子ともに湯たんぽを入れて、眠りました。

 4日の日曜は、そこそこの寒さ。朝のガラス窓をとおし、木々をわたり飛ぶ小鳥たちを観察。動くものを見るのは、なんともおもしろいものです。九時からは作業。東の山の中腹に山百合の芽が出始めましたので、鹿除けに囲いをすることにしました。日だまりの地形なので、娘を連れだし、椅子に腰掛けさせ、わたしと妻は、周辺の草刈りと囲い作業。

 十一時ころ山荘を出て、道の駅に。豆腐を買い、ほかほかの豆乳を。とってもおいしいこの豆乳を飲むと、身体が浄化されるようで、いつも幸せな気分になります。その後ひさしぶりに「とんちん館」に。他に客も少なく、シライさんが気軽に応対してくださいました。楽しい鳥の巣談義。わたしは鳥については、知識ゼロに近いので、話を聞くだけでも、楽しく思います。

 農協に寄ったあとは、岩波の桜を見にゆきました。花芽がほんの少しほころびかけて、来週が見頃かと。来週ぜひもう一度、訪れるつもりです。
プロフィール

カイ

Author:カイ
奥三河・作手郷の風景を、「テレジアの森」から、お届けします。2010年9月より、娘の生活、生い立ちをとおして、より深い心の風景としての作手郷を紹介します。

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